【本紹介】『嫌われる勇気-自己啓発の源流「アドラー」の教え-』岸見一郎・古賀史健 著

読書

こんにちは。空色の森です。

本記事では、岸見一郎さん・古賀史健さん著『嫌われる勇気-自己啓発の源流「アドラー」の教え-』をご紹介させていただきます。

最後までお読みいただけますと幸いです(^^♪

この本をおすすめしたい方は以下のとおりです。

・対人関係に悩みを抱えている方
→他者と関わることに苦しみを感じる方
・自分を好きになれない方
・自
分自身の価値に悩んでいる方

2013年12月12日に初版第1刷が「ダイヤモンド社」より発行されています。

本書では「哲人」と呼ばれるアドラー心理学に生きる哲学者と、自身の人生への悩みとアドラー心理学への懐疑心を持つ「青年」の対話形式により「アドラー心理学」の説明が進んでいきます。

青年の発言には共感できる部分もあるのではないかなと思います。結局は哲人に諭されてしまうのですが…(;´∀`)

本書は5章(夜)で構成されています↓

第1夜 トラウマを否定せよ
第2夜 すべての悩みは対人関係
第3夜 他者の課題を切り捨てる
第4夜 世界の中心はどこにあるか
第5夜 「いま、ここ」を真剣に生きる

以下では、私が読んでいて印象に残った部分を各夜ごとにまとめていきたいと思います。

皆さんはトラウマがありますか?

私は、キャンプ場のトイレの窓に張り付いていた大きな蛾がトラウマで、未だに屋外のトイレに入る際にはドキドキしてしまいます(蛾さん、君は何も悪くないよ…ごめん)。

アドラー心理学では、こうしたトラウマはその出来事が悪いわけではなく、出来事に対して自分自身がどのように意味づけするのかが大切であるとしています。

例えば、上の例で考えると、「たまたまそのときのトイレに蛾が居ただけで、すべての屋外トイレがそうとは限らないのだから恐れることはない」ということだと思います。

確かに、過去の苦い思い出に前向きな意味づけを行うことができたのなら、それは今の幸福につながるのかもしれません。

すべての悩みは人間関係である」。これは、アドラー心理学における重要な概念だそうです。

例えば、「今日着ていく服に悩む」のも、深く考えてみると「この服は他の人にどう見られるのかな」という他者が絡んだ悩みだとわかります。

対人関係の悩みを解決する方法として本書では、「自分の選択を大切にすること」を挙げています。

この考えは「第3夜 他者の課題を切り捨てる」にも通じます。(なお、上記の引用は第3夜に書かれていたものです。)

アドラー心理学では、「自分の課題」と「他者の課題」を明確に分けることが、対人関係において大切であるとしています。

例えば、「子供にスマホの時間を短くしてほしいと思っている親」という例を考えてみます。

この例における、「スマホの時間を短くする」というのは「子供(=他者)の課題」です。

では、「親(=自分)の課題」は何なのか。それは例えば、スマホを長時間することによる弊害や、スマホよりも楽しいコンテンツを伝えることです。

すなわち、「スマホの時間を短くするという選択肢もあるよ」ということを伝えることが自分の課題であり、強制的にスマホを取り上げるといった子供の選択肢を取ってしまうことは自分の課題に該当しません。

本書では、他者の課題に踏み込んでしまうことを次のように述べています。

❝およそあらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むこと-あるいは自分の課題に土足で踏み込まれること-によって引き起こされます。(後略)❞
岸見一郎、古賀史健著『嫌われる勇気-自己啓発の源流「アドラー」の教え-』, p.140, 2013.

無理やりスマホを取り上げられたら、反発してしまいますよね…(;’∀’)

なお、第3夜では「嫌われる勇気」という題名をあらわす内容が記載されています。
本書(アドラー心理学)では、「自由のためには他者から嫌われるコストを支払う必要がある」としています。

すなわち、自由を得るためには「嫌われる勇気」が必要であると私は解釈しました。

この章では、「共同体」がキーワードになっています。

早速ですが、本書では以下のように述べています。

❝(前略)あなたは共同体の一部であって、中心ではないのです。❞
岸見一郎、古賀史健著『嫌われる勇気-自己啓発の源流「アドラー」の教え-』, p.187, 2013.

ここでいう共同体とは、会社や学校などの小さな共同体ではなく、宇宙や無生物などとっても大きな共同体を指しているようです。

本書では、この共同体に属しているという感覚が「自己受容」において重要であるとしています。すなわち、私の存在や行為が他者の役に立っている」という感覚が自分を受け入れる上で大切であるとのことです。

なお、こうした自己受容を得てもらうためには「感謝や素直な喜びを伝えること」が有効であるとしています。

❝(前略)人は感謝の言葉を聞いたとき、自らが他者に貢献できたことを知ります。❞
岸見一郎、古賀史健著『嫌われる勇気-自己啓発の源流「アドラー」の教え-』, p.205, 2013.

本書では、過去や未来にとらわれず、「今」を大切に生きることの必要性を述べています。

❝(前略)すなわち人生とは、連続する刹那なのです。…(中略)…われわれは「いま、ここ」にしか生きることができない。…(中略)…計画的な人生など、それが必要か不必要かという以前に、不可能なのです。❞
岸見一郎、古賀史健著『嫌われる勇気-自己啓発の源流「アドラー」の教え-』, pp.264-265, 2013.

「どんな過去があったとしても、未来は誰にもわからないのだから、唯一自分で操ることのできるを目一杯生きていこう」ということなのかなと私は解釈しました。

難しいことではありますが、「今」を意識して生活するようにしていきたいです(*´ω`*)

心にグサッと刺さる内容もありましたが、新しい考え方を学ぶことができました。

本書の最初には「世界はどこまでもシンプルである」とありますが、この意味について本書を読み終えた後に考えてみました。以下は私の解釈となります。

「世界はシンプルである→人にどのように思われたとしても、他者の役に立っていると自分で思えるような今を大切にした生き方・思考をできることが幸福つながるということなのかなと思いました。

本書には上に記載した他にも、人生におけるヒントが記載されています。青年と哲人のやり取りの中にもクスっとする場面があるので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。

きっと価値観が変わると思います。少なくとも私は新しい価値観を得ることができました(*´▽`*)

最後までお読みいただきありがとうございました(*- -)

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